
映画「国宝」の大ヒットをきっかけに、
歌舞伎の魅力がさらに幅広い世代に広まりました。
三味線の音色が響き、
客席の空気がすっと張りつめ、
ゆっくりと幕が上がっていく...
歌舞伎を観に行く日は、やはり特別な一日ですよね。
そんな日だからこそ、
「どんな着物を着ていったらいいんだろう?」
と悩む方も多いのではないでしょうか。
紀久屋のお客様と一緒に歌舞伎を見にいく機会も多いのですが、
参加されるお客様からは
「これは着ていっていいの?」
「どんな色柄なら大丈夫?」など
歌舞伎の観劇ならではのご相談をよくいただきます。
歌舞伎×着物の相性はとても良く、
気持ちも自然と整い、舞台の華やかさをより深く
感じられるようになります。
一方、劇場の雰囲気や観劇時間、季節などによって
避けたいコーディネートもあるため、
しっかりとポイントを押さえておきましょう。
歌舞伎を見に行く日の悩みは意外と多い
歌舞伎を見に行く日は心が弾みますよね。
豪華な舞台や役者さんの所作の美しさなど、
当日までの時間でさえもワクワクします。
しかしその一方、「場にそぐわない装いにならないかな...」
と不安を抱えられている方が多いのも事実です。
紀久屋のお客様からよく聞くお悩みをご紹介します。
格式が高そうで、着物の種類に迷う
「色無地がいいの?小紋でも大丈夫?紬はカジュアルすぎ?」
歌舞伎は日本の伝統芸能ということで、格式の高いイメージが強く、
ご自身の着物の格が合っているのか不安な方が多いです。
派手すぎる?地味すぎる?色柄のバランス
歌舞伎の舞台は華やかです。だからといって観客側が
派手すぎると浮いてしまうことも....
反対に落ち着きすぎた色味だと、
劇場の暗さでせっかくの着物がぼやけてしまうことも。
長時間座るからこそ気になる着心地
演目にもよりますが、歌舞伎は上演時間が長めです。
「帯が固いとつらくなる?」
などの快適性の心配も耳にします。
劇場の雰囲気がわからない
初めて観劇される方は、劇場の雰囲気がわからなかったり、
格式に合わせられないといった悩みも抱えていらっしゃるようです。
ですが!これらの悩みはポイントさえ押さえておけば
解決できるのです◎
次は歌舞伎観劇コーデの落とし穴として、
NGコーデを少し紹介していきます。
知っておきたい!歌舞伎観劇コーデの落とし穴
歌舞伎を見に行くときに気をつけたい、
NGコーデのポイントをまとめました。
①派手すぎるor地味すぎる
歌舞伎の舞台は華やかですが、観客席は落ち着いた装いが多め。
そのため、
・大柄で金銀が強い訪問着
・ビビッドすぎる色無地 などは
場合によっては浮いてしまうことがあります。
反対に、
・普段着すぎるカジュアル紬コーデ
・無地に近い寂しい印象の小紋 などは
せっかく歌舞伎を見に行っているのに
写真映えしにくいことも...
"華やかさ"と"上品さ"のバランスが大切なのです。
②長時間の観劇で帯が苦しい
間の休憩時間があるとはいっても長時間座るため、
帯の締め心地も重要です。
「帯が苦しくて集中できなかった...」
「後半腰がつらくなって...」
せっかく着物を着て行ったのに、帯選びひとつで
歌舞伎が見られなかったなんて悲しいことを起こさないために、
快適さも大切にしたい部分です。
③温度差・移動のしやすさ
会場内は空調がしっかりと効いています。
ですが外との気温の差によって羽織ものが必要な場合も。
また、座席の出入りや階段の昇降など移動する時間も多いです。
そのため、草履の高さや着物の軽さなども
注意してみておくとより快適に過ごすことができます。
歌舞伎の観劇に失敗しない着物コーデ5選
①品よく華やぐ 色無地+袋帯 コーデ
歌舞伎観劇で最も失敗が少なく、
着物初心者さんでも着やすいのが色無地と袋帯の組み合わせ。
色無地は一見シンプルですが、照明の下で生地の光沢が上品に浮かび上がり、
華美すぎない品の良さを演出してくれます。
おすすめは薄桜、淡い藤色などやわらかくて淡い色。
肌映りがよく、柄がなくても寂しいコーデにはなりません。
帯は控えめな金銀の袋帯を選ぶことで
上品+華やかなちょうど良い雰囲気を作ってくれます。
②上品なこなれ感 江戸小紋
江戸小紋の柄ゆきは離れると無地に見えますが、
じっくりと見てみると繊細な柄が描かれています。
劇場の品格にもしっかりなじみ、
格の高い劇場でも安心して着られる着物です。
③季節感が映える 紬+染め帯 コーデ
「カジュアルにお出かけを楽しみたい」
「季節の柄を身につけたい」
そんな方におすすめのコーディネートです。
紬の張り感は、長時間座っていても体が楽で、
帯もずれにくいというメリットがあります。
さらに染め帯は柄がはっきりと映えるため、
季節の柄をモチーフにしてさりげないおしゃれを楽しめます。
季節のおすすめ柄
春:桜、藤、柳
夏:朝顔、流水、風鈴
秋:紅葉、菊、ススキ
冬:雪輪、椿、梅
写真に残した時にその時の季節の情緒が伝わり、
後から見返しても素敵です。
④ 写真映え重視《柔らかもの×やわらかカラー帯》コーデ
劇場の外観などで写真を撮るなら、柔らかい素材や
淡いトーンに組み合わせが美しく映えます。
例えば、
・薄桃 × 銀通しの帯
・若草 × 優しいベージュ
・藤色 × グレーの帯 など...
柔らかなニュアンスカラーは肌を明るく見せてくれて、
写真映えにぴったりな組み合わせです。
⑤控えめだけど華やか 訪問着+袋帯
裾に流れるように柄が入った控えめな訪問着は、
歌舞伎鑑賞にもよく合います。
帯は袋帯を締めると格も一致して
観劇後のカフェやディナーにもなじみます。
初めての方は色無地か訪問着を着ていくと間違いないですね。
華やかすぎず、地味すぎず、上品に整える。
そして、長時間座っても苦しくないこと。
これらを叶えられるのがこの5つのコーデです。
上級者向け!歌舞伎観劇を快適にする小物の選び方
着物と帯の組み合わせについて紹介してきましたが、
羽織もの、草履、バッグなどの選び方についてこだわることで、
より良いコーディネートが完成します♪
①外との温度差に対応できる羽織もの
薄手の羽織やショール、道中着など季節によって使い分けましょう。
夏でも会場内は冷房で冷えてしまっていることが多いので、
温度を調節できる羽織やショールは観劇する時の味方です。
②草履は高さとやわらかさで選ぶ
劇場内の移動や階段など、
意外と歩く量が多い歌舞伎の劇場。
幕間の休憩でお食事をしたりすることも多いので、
歩いても疲れにくい草履を選びましょう。
【草履選びのポイント】
・かかとが高すぎない
・鼻緒が柔らかく、足に沿うもの
・台の部分にクッション性がある
草履の種類によってまったく履き心地が異なります。
紀久屋の展示会でもさまざまな種類の草履を取り扱っていますので、
気になる方はお近くの紀久屋までお問い合わせくださいね!
③ちょうどいいバッグの大きさ
着物でのお出かけはどうしても荷物が増えてしまいがち。
チケット、お財布、スマホ、着物用エプロン、ハンカチ、化粧直しなど...
ですが、バッグが大きすぎると席についたときに
場所をとってしまうためNG。
軽くて持ちやすい素材で、かつ中身がしっかりと入るバッグを選びたいですね。
帰りはパンフレットやお土産を買うことが多いので、
サブバッグや折りたたみのエコバッグなどを持っておくと便利です。
④小物選びで映えるコーディネートに
■ 帯締め・帯揚げ
くっきりとした色を使ってアクセントにするのがおすすめ。
着物と帯が濃い色なら、淡い明るい色で抜け感を演出。
■ 半衿
刺繍の半衿も人気ですが、やはりここは白の半衿で
シンプルに大人っぽく仕上げるのが素敵です。
■ 扇子
必須アイテムではありませんが、夏場には
帯に挟んでおくとおしゃれ感がぐっと上がる小物です。
初めての歌舞伎は着物でも安心!
「着物を着て歌舞伎の観劇に行ってみたいけど、
着付けが不安で、自分で出かける勇気がない」
という声をお客様から聞くことがあります。
そのお悩み、紀久屋におまかせください!
紀久屋では無料の着付け教室を開催しています。
1回でも、5回でも、10回でも完全無料です。
「時間が空いたときに少しだけ練習したい」
「帯だけ復習したい」
そんな通い方ができるのは授業料が一切かからないからです◎
歌舞伎に行く前に
「帯のここだけもう一度教えてください」
というピンポイントな部分のレッスンに来られる生徒さんもいらっしゃいます。
長時間座っても着崩れしない着方や苦しくない帯の締め方など、
生徒さんによって内容を変更して教えてくれるので安心です。
さらに、コーディネートが不安だという生徒さんには
お出かけ先に合う着物コーデを先生が提案してくれます。
劇場の雰囲気やその日の予定に合わせた着物に、
帯や小物の合わせ方を教えてくれます。
「この着物で行っても大丈夫?」
「どっちの帯が写真映えする?」
など細かい相談も大歓迎です。
観劇の日は朝から夕方まで長時間が多いですよね。
だからこそ紀久屋では、"着崩れしにくく、苦しくない"着付けを
大切にしています。
観劇後の予定に合わせたコーディネート提案も
歌舞伎を観劇した後には劇場近くのレストランや、
ホテルのカフェ、おしゃれなディナーなど
特別な時間を過ごすという方も多いはず。
華やかすぎず、地味すぎない、
写真を撮ると上品に写る...
一日中気分が上がる装いの提案をいたします。
紀久屋の着付け教室ではもちろん、
月に一度の展示会では選りすぐりの着物を
多数展示しております。
プロの着物アドバイザーがお客様に合ったコーディネートを提案いたします。
着物のコーディネートに困ったら、
紀久屋までお問い合わせくださいね!
歌舞伎の劇場へ向かう道のり。
外観を見上げた瞬間のワクワク感。
幕が上がるまでの静かな緊張感。
そして役者さんの美しい所作に心を奪われる時間。
そのすべての瞬間が、
着物をまとうことでさらに深く豊かになるのが、
歌舞伎観劇の魅力です。
特別な日だからこそ、
・どんな色にする?
・帯はどうしよう?
・羽織は何を合わせよう?
と考える準備の時間でさえも、観劇の楽しみの醍醐味です。
そして、紀久屋には着物でお出かけをしてみたい方へ向けて、
無料の着付け教室、さらに安心して相談できるプロのスタッフがいます。
「着物で歌舞伎に行くなんて私にはできないかな...」
と思っている方でも、紀久屋スタッフにおまかせいただければ、
"今の自分に似合うコーデ"が必ず見つかります。
紀久屋はただ着物を販売するだけではなく、
着物を着て過ごす一日がもっと特別な思い出になるように、
という想いで、着付けもコーディネートもしっかりとサポートいたします。
ぜひ次のお出かけは着物で歌舞伎を楽しんでみませんか?
皆様の一日がより素敵な時間となりますよう、
心をこめてお手伝いいたします。
無料着付け教室についてはお近くの紀久屋までお問い合わせください♪
◆お電話でのお問い合わせ◆
(定休日:毎週火曜日)岡山本店:086-232-7766倉敷店:086-422-2100津山店:0868-32-5298四万十店:0880-31-2150◎おすすめブログ◎