紀久屋スタッフブログ
2018年01月29日
特に関東方面ではインフルエンザが猛威を振るい、学級閉鎖、学年閉鎖、学校閉鎖のオンパレードとか。大寒ですから寒いのは当たり前なのですが、55年ぶりの寒波とか、平成で一番寒い朝などと言われると寒さもひとしお! なんせ、55歳以下の方には「人生で一番寒い冬」なのですから。
さて、そうは言っても季節は少しずつ、静かに春に向かっています。水仙が咲き、梅もぽつぽつ咲き始めました。岡山後楽園でも、早咲きの白梅が数輪咲いて、蝋梅や水仙も見頃で、花葉の池南では寒椿も見頃になっているようです。梅林では「八重冬至」という名前の梅も咲いているとか。そろそろ梅見の季節です。「え? 梅見?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「花見」はその昔、あ、「その昔」っていうのもいい加減なもんですね(笑)、この場合の「その昔」は奈良時代間のことですので、「なんときれいな平城京」で710年〜のことです。(細かすぎる?)
奈良時代の花見といえば梅を愛でるもので、万葉集には梅の花を読んだ歌が100首じゃきかないくらい大量にあるのに、桜は30ソコソコだったそうです。梅人気スゴイ! けどこんなに寒い中梅を愛でながら歌を詠むなんて、貴族の方々すごいですよね。暖房もないのに〜。「花見」の対象が桜になるのは812年に嵯峨天皇さんが主催したものだそうで、831年からはお花見は天皇主催の定例行事になったそうです。桜のほうが少し暖かくて華やかなイメージです。それから貴族の皆さん、競って自宅の庭に桜を植えたそうで、それまでは「山桜」だったんですって。
はい、つまらないうんちくはこれくらいにして、今年の春のお出かけやお花見の計画はもうお済みでしょうか? 春は歓談の差が激しく、きものでなくてもオシャレが難しい季節でもあります。季節は春ですから、色柄は思い切り春を意識して、その日の天候によって下着類を冬物にしたり春物にしたり……。そして、羽織やコート、ショールなど脱ぎ着のできるアイテムを一つ加えるのが快適にオシャレを楽しむためのコツになります。春に着たい軽やかなコートや羽織、小さくなってバッグに入るおしゃれなショールなどを用意しておきたいものです。
ところで、青森県弘前市にある、弘前城公園の桜は毎年、全国各地から観光客が訪れて大変な混雑になるそうです。それもそのはず、岡山から1200キロも離れた(しかも北に)青森県ではゴールデンウィークに桜が満開の見頃を迎えるのです。岡山ではもう半袖の人がいるくらいの時季。そして、もっと驚くことに弘前の地元の皆さんは、桜が咲くと訪問着など、一番お気に入りのフォーマルのきものを着るそうです。お花見というと、正式には「ハレとケ」でいえば「ケ」なんですね。だから桜が満開になってめでたいけどフォーマルではないんです。なので、お花見のコーディネートといえば、紬とか小紋とか、訪問着だとしたら紬地のものを選ばれる方が多いんじゃないかと思うのですが、弘前の皆さんは完全にフォーマル! そしてそれには理由がちゃんとあって、歴史的にそうなっているんですって!(びっくり)
冬が長いですよね、北国。桜を待つ気持ち=春を待つ気持ちがぜんぜん違う。東北地方は梅と桜が同時に咲くところもあるんです。つまり、雪が解けて春は一気にドッとやってくるわけ。水仙も蝋梅もチューリップも菜の花も、とにかく春の花はドット一気に咲く。それも羨ましいような気がしますが、とにかく冬が長い! なので、春を待つ気持ち、春が恋しい気持ちはものすごく大きいようです。じーっとツライ寒さに耐えて、一番うれしい季節が到来するわけです。「観桜会(かんおうかい)」というのが開催されるのですが、皆さんそれぞれ一番いいきものに袖を通して、その喜びを表現するというわけ。
そういえば、例えばずっと行きたかった旅行とか、同窓会とか、そのオンタイム(真っ最中)ももちろんとても楽しいのですが、なんと言っても計画を立てたり、予算を組んだり、着て行くものを考えたり、少しダイエットしてみたり、美容院やエステへ行ってみたり……と、「楽しみにしているとき」っていうのがなんだかとても楽しいと思いませんか?
桜が咲くのもうれしいけれど、春を待ちながら、あれこれ春の計画を立てるというのはもしかすると格別の楽しみになるかもしれません。間もなく立春。暦の上では春になります。春の計画を立ててみませんか? だって今年の冬は55年ぶりの寒波。東北じゃないけど毎日寒いですよね。春を待つ気持ち、ワクワクする気持ちで、タンスの中をひっくり返してみたら、今までしたことのないコーディネートを思いつくかもしれません。春のお出かけの日のために、春らしい色、柄、刺繍などの半衿をノンビリと、くつろぎながら襦袢に縫い付けてみたり、帯枕のガーゼを新品にしてみたり……。
春の支度を少しずつ始める。衣替えとか虫干しじゃないですが、面倒かもしれないことを楽しむのもまた、きものの楽しみかもしれません。腰紐の隅っこや足袋にちょっと刺繍をしてみるとか、見えないところのおしゃれでもいいので、何か、少しずつ準備を始めると、楽しい春がやってくるような気がします。
鼻緒を取り替えるとか、襦袢の袖を付け替えるとか、コートの裏を取り替えるとか、少しややこしい時間のかかるご注文でも、今、承ることができればお花見には間に合います。もし、プロのアイデアや技術が必要な時は遠慮なくご相談くださいませ。
ああ、春になったら何をしましょうか。なんだか書いているうちに本当に楽しみになってきました。まずは、後楽園へ梅を観に行ってきます。春を長く楽しむために、奈良時代風の花見から〜♪
さて、そうは言っても季節は少しずつ、静かに春に向かっています。水仙が咲き、梅もぽつぽつ咲き始めました。岡山後楽園でも、早咲きの白梅が数輪咲いて、蝋梅や水仙も見頃で、花葉の池南では寒椿も見頃になっているようです。梅林では「八重冬至」という名前の梅も咲いているとか。そろそろ梅見の季節です。「え? 梅見?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「花見」はその昔、あ、「その昔」っていうのもいい加減なもんですね(笑)、この場合の「その昔」は奈良時代間のことですので、「なんときれいな平城京」で710年〜のことです。(細かすぎる?)
奈良時代の花見といえば梅を愛でるもので、万葉集には梅の花を読んだ歌が100首じゃきかないくらい大量にあるのに、桜は30ソコソコだったそうです。梅人気スゴイ! けどこんなに寒い中梅を愛でながら歌を詠むなんて、貴族の方々すごいですよね。暖房もないのに〜。「花見」の対象が桜になるのは812年に嵯峨天皇さんが主催したものだそうで、831年からはお花見は天皇主催の定例行事になったそうです。桜のほうが少し暖かくて華やかなイメージです。それから貴族の皆さん、競って自宅の庭に桜を植えたそうで、それまでは「山桜」だったんですって。
はい、つまらないうんちくはこれくらいにして、今年の春のお出かけやお花見の計画はもうお済みでしょうか? 春は歓談の差が激しく、きものでなくてもオシャレが難しい季節でもあります。季節は春ですから、色柄は思い切り春を意識して、その日の天候によって下着類を冬物にしたり春物にしたり……。そして、羽織やコート、ショールなど脱ぎ着のできるアイテムを一つ加えるのが快適にオシャレを楽しむためのコツになります。春に着たい軽やかなコートや羽織、小さくなってバッグに入るおしゃれなショールなどを用意しておきたいものです。
ところで、青森県弘前市にある、弘前城公園の桜は毎年、全国各地から観光客が訪れて大変な混雑になるそうです。それもそのはず、岡山から1200キロも離れた(しかも北に)青森県ではゴールデンウィークに桜が満開の見頃を迎えるのです。岡山ではもう半袖の人がいるくらいの時季。そして、もっと驚くことに弘前の地元の皆さんは、桜が咲くと訪問着など、一番お気に入りのフォーマルのきものを着るそうです。お花見というと、正式には「ハレとケ」でいえば「ケ」なんですね。だから桜が満開になってめでたいけどフォーマルではないんです。なので、お花見のコーディネートといえば、紬とか小紋とか、訪問着だとしたら紬地のものを選ばれる方が多いんじゃないかと思うのですが、弘前の皆さんは完全にフォーマル! そしてそれには理由がちゃんとあって、歴史的にそうなっているんですって!(びっくり)
冬が長いですよね、北国。桜を待つ気持ち=春を待つ気持ちがぜんぜん違う。東北地方は梅と桜が同時に咲くところもあるんです。つまり、雪が解けて春は一気にドッとやってくるわけ。水仙も蝋梅もチューリップも菜の花も、とにかく春の花はドット一気に咲く。それも羨ましいような気がしますが、とにかく冬が長い! なので、春を待つ気持ち、春が恋しい気持ちはものすごく大きいようです。じーっとツライ寒さに耐えて、一番うれしい季節が到来するわけです。「観桜会(かんおうかい)」というのが開催されるのですが、皆さんそれぞれ一番いいきものに袖を通して、その喜びを表現するというわけ。
そういえば、例えばずっと行きたかった旅行とか、同窓会とか、そのオンタイム(真っ最中)ももちろんとても楽しいのですが、なんと言っても計画を立てたり、予算を組んだり、着て行くものを考えたり、少しダイエットしてみたり、美容院やエステへ行ってみたり……と、「楽しみにしているとき」っていうのがなんだかとても楽しいと思いませんか?
桜が咲くのもうれしいけれど、春を待ちながら、あれこれ春の計画を立てるというのはもしかすると格別の楽しみになるかもしれません。間もなく立春。暦の上では春になります。春の計画を立ててみませんか? だって今年の冬は55年ぶりの寒波。東北じゃないけど毎日寒いですよね。春を待つ気持ち、ワクワクする気持ちで、タンスの中をひっくり返してみたら、今までしたことのないコーディネートを思いつくかもしれません。春のお出かけの日のために、春らしい色、柄、刺繍などの半衿をノンビリと、くつろぎながら襦袢に縫い付けてみたり、帯枕のガーゼを新品にしてみたり……。
春の支度を少しずつ始める。衣替えとか虫干しじゃないですが、面倒かもしれないことを楽しむのもまた、きものの楽しみかもしれません。腰紐の隅っこや足袋にちょっと刺繍をしてみるとか、見えないところのおしゃれでもいいので、何か、少しずつ準備を始めると、楽しい春がやってくるような気がします。
鼻緒を取り替えるとか、襦袢の袖を付け替えるとか、コートの裏を取り替えるとか、少しややこしい時間のかかるご注文でも、今、承ることができればお花見には間に合います。もし、プロのアイデアや技術が必要な時は遠慮なくご相談くださいませ。
ああ、春になったら何をしましょうか。なんだか書いているうちに本当に楽しみになってきました。まずは、後楽園へ梅を観に行ってきます。春を長く楽しむために、奈良時代風の花見から〜♪