紀久屋スタッフブログ
2018年06月28日
夏至をすぎ、湿度の高いまとわりつくような暑さになってきましたね。
まだまだ梅雨真っ只中で、曇りや雨の日が多いですが、
最高気温は30度を超えることもしばしば。
急に夏へ向けて本気を出してきたような気候に、体もなかなかついていきません。
水分補給やしっかりと休息をとって、体調にお気をつけください。
そんな、季節によって天気や気温が変化する国、日本。
この日本では、古くから「衣替え」が行われてきました。
衣替えとは、季節ごとに衣類や持ち物を替えることですが、
特に夏冬の季節の変わり目に衣類を改めることをいいます。
一般に6月1日と10月1日が「衣替え」の日。
学校の制服などもこのころが多いかと思いますが、
これは古来からの風習や衣類の歴史が大きく関わっています。
日本の伝統衣装でもある着物では、この衣替えのしきたりが今も重要視されているのです。
今回は、着物のなかでも一番装いが変化するこの時期の、季節と装いのお話を。
着物には、袷(あわせ)、単衣(ひとえ)、薄物(うすもの)などがありますが、
これらは着る時期が決められています。
袷…10月〜5月
(裏地のついて二重になっている着物のこと。)
単衣…6月9月
(裏地のついていない、透けない生地の1枚仕立ての着物のこと。)
薄物…7月8月
(絽(ろ)や紗(しゃ)と呼ばれる透け感のあるように織られた1枚仕立ての着物のこと。
麻のものは透けていなくても素材的に夏物。)
袷は10月から冬を過ぎて5月末まで、6月は単衣、7月8月の暑い時期には薄物、
9月には単衣に戻り、10月からはまた袷の季節になります。
袷を着られる期間が一番長いので、
最初に着物を誂えられるときは袷にされる方が多いです。
年間着用時期をざっくりと書きましたが、
着物の装いの変化には、やはり二十四節気が関わってきています。
〈小満(しょうまん)〉5月21日〜6月4日 袷〜単衣
〈芒種(ぼうしゅ)〉6月5日〜6月20日 単衣
〈夏至(げし)〉6月21日〜7月6日 単衣〜薄物
〈小暑(しょうしょ)〉7月7日〜7月22日 薄物
〈大暑(たいしょ)〉7月23日〜8月6日 薄物
〈立秋(りっしゅう)〉8月7日〜8月2日 薄物
〈処暑(しょしょ)〉8月23日〜9月6日 薄物〜単衣
〈白露(はくろ)〉9月7日〜9月22日 単衣
〈秋分(しゅうぶん)〉9月23日〜10月7日 単衣〜袷
着物の衣替えの時期は、あくまでも目安です。
特に移り変わる時期の5〜6月、9〜10月は気候や体調に合わせて自由に着ましょう。
また、帯については着物に比べて着用時期がゆるやかです。
以前は紗は盛夏と言われていましたが、
現代では透け具合にもよりますが夏を通じて着用されます。
最初は夏中着用できる素材を選び、
徐々に季節感を楽しむ素材や模様に挑戦していくといいかもしれませんね。
最近では温暖化の影響もあり、着物に関してもさらに着用時期が広がる傾向にあります。
地域の気候や訪れる場所などに合わせて、自由かつ柔軟に対応していいのですが、
季節感を重んじるお茶会などでは、
ルール通りで行うこともありますので、注意が必要です。
さらに、季節を表現する上で大切になってくるのは模様。
着物は袷、単衣、薄物、どれを着るかだけでなく、
模様でその季節を表現することができます。
紫陽花や杜若(かきつばた)などは初夏に着る方が似合いますし、
秋草のような秋の模様は、季節を先取りする意味から夏を通じて着用できたりと、
模様はコーディネートのポイントの一つですね。
コーディネートのポイントと言えば、
夏の着物を着るときには、涼しげに見えることを心がけると素敵です。
見る人に涼風を感じさせるような夏の装いができるようになると、
夏にきものを着ることが楽しくなるのではないかなと思います。
着物のことといえば、
先日岡山店の上田店長がRSKのラジオに出演しました!
10分ほど、季節と着物のことを色々とお話しさせていただいたのですが、
その日の上田店長のコーディネートがコチラ↓↓↓
櫛引の絽の着物に、紫陽花模様の名古屋帯。
長襦袢も絽だったのですが、時期的にまだ透けすぎないような
グレーっぽい色で見た目に涼しくなり過ぎるのを抑えています。
また、帯留は神戸で手作り体験できるヴェネチアンガラスのもの。
さりげないかわいらしさがコーディネートのポイントにもなっています。
程よい透け感と紫陽花模様、涼しげな帯留めで、
季節を楽しんでいるコーディネート、素敵ですよね。
実は、今後も月に一度くらいのペースでラジオ出演します。
【次回、紀久屋ラジオ出演情報】
RSKラジオ「表町LIVE!あも〜れ!マッタリーノ!」
2018年7月24日(火) 15:30〜15:40(約10分間)
次回もぜひ、聴いてみてくださいね!
着物はその季節、その瞬間をより楽しみ惜しみ、その気持ちを表現するようなお召し物。
四季に思いを巡らせてコーディネートをするその心は、
なんだか短歌や俳句を詠むのと同じような感覚なのではないかなと思いました。
特に、装いがたくさん変化する梅雨から秋までのこの時期は、
素材・模様・色などいつも以上に細かなところで季節を表現するので、
難しいながらも着物をより楽しめる機会なのではないでしょうか。
コーディネートなど、着物の装いで分からないことがあれば
お気軽に紀久屋までお立ち寄りくださいませ。
紀久屋アクセスマップはコチラ。
まだまだ梅雨真っ只中で、曇りや雨の日が多いですが、
最高気温は30度を超えることもしばしば。
急に夏へ向けて本気を出してきたような気候に、体もなかなかついていきません。
水分補給やしっかりと休息をとって、体調にお気をつけください。
そんな、季節によって天気や気温が変化する国、日本。
この日本では、古くから「衣替え」が行われてきました。
衣替えとは、季節ごとに衣類や持ち物を替えることですが、
特に夏冬の季節の変わり目に衣類を改めることをいいます。
一般に6月1日と10月1日が「衣替え」の日。
学校の制服などもこのころが多いかと思いますが、
これは古来からの風習や衣類の歴史が大きく関わっています。
日本の伝統衣装でもある着物では、この衣替えのしきたりが今も重要視されているのです。
今回は、着物のなかでも一番装いが変化するこの時期の、季節と装いのお話を。
着物には、袷(あわせ)、単衣(ひとえ)、薄物(うすもの)などがありますが、
これらは着る時期が決められています。
袷…10月〜5月
(裏地のついて二重になっている着物のこと。)
単衣…6月9月
(裏地のついていない、透けない生地の1枚仕立ての着物のこと。)
薄物…7月8月
(絽(ろ)や紗(しゃ)と呼ばれる透け感のあるように織られた1枚仕立ての着物のこと。
麻のものは透けていなくても素材的に夏物。)
袷は10月から冬を過ぎて5月末まで、6月は単衣、7月8月の暑い時期には薄物、
9月には単衣に戻り、10月からはまた袷の季節になります。
袷を着られる期間が一番長いので、
最初に着物を誂えられるときは袷にされる方が多いです。
年間着用時期をざっくりと書きましたが、
着物の装いの変化には、やはり二十四節気が関わってきています。
〈小満(しょうまん)〉5月21日〜6月4日 袷〜単衣
〈芒種(ぼうしゅ)〉6月5日〜6月20日 単衣
〈夏至(げし)〉6月21日〜7月6日 単衣〜薄物
〈小暑(しょうしょ)〉7月7日〜7月22日 薄物
〈大暑(たいしょ)〉7月23日〜8月6日 薄物
〈立秋(りっしゅう)〉8月7日〜8月2日 薄物
〈処暑(しょしょ)〉8月23日〜9月6日 薄物〜単衣
〈白露(はくろ)〉9月7日〜9月22日 単衣
〈秋分(しゅうぶん)〉9月23日〜10月7日 単衣〜袷
着物の衣替えの時期は、あくまでも目安です。
特に移り変わる時期の5〜6月、9〜10月は気候や体調に合わせて自由に着ましょう。
また、帯については着物に比べて着用時期がゆるやかです。
以前は紗は盛夏と言われていましたが、
現代では透け具合にもよりますが夏を通じて着用されます。
最初は夏中着用できる素材を選び、
徐々に季節感を楽しむ素材や模様に挑戦していくといいかもしれませんね。
最近では温暖化の影響もあり、着物に関してもさらに着用時期が広がる傾向にあります。
地域の気候や訪れる場所などに合わせて、自由かつ柔軟に対応していいのですが、
季節感を重んじるお茶会などでは、
ルール通りで行うこともありますので、注意が必要です。
さらに、季節を表現する上で大切になってくるのは模様。
着物は袷、単衣、薄物、どれを着るかだけでなく、
模様でその季節を表現することができます。
紫陽花や杜若(かきつばた)などは初夏に着る方が似合いますし、
秋草のような秋の模様は、季節を先取りする意味から夏を通じて着用できたりと、
模様はコーディネートのポイントの一つですね。
コーディネートのポイントと言えば、
夏の着物を着るときには、涼しげに見えることを心がけると素敵です。
見る人に涼風を感じさせるような夏の装いができるようになると、
夏にきものを着ることが楽しくなるのではないかなと思います。
着物のことといえば、
先日岡山店の上田店長がRSKのラジオに出演しました!
10分ほど、季節と着物のことを色々とお話しさせていただいたのですが、
その日の上田店長のコーディネートがコチラ↓↓↓
櫛引の絽の着物に、紫陽花模様の名古屋帯。
長襦袢も絽だったのですが、時期的にまだ透けすぎないような
グレーっぽい色で見た目に涼しくなり過ぎるのを抑えています。
また、帯留は神戸で手作り体験できるヴェネチアンガラスのもの。
さりげないかわいらしさがコーディネートのポイントにもなっています。
程よい透け感と紫陽花模様、涼しげな帯留めで、
季節を楽しんでいるコーディネート、素敵ですよね。
実は、今後も月に一度くらいのペースでラジオ出演します。
【次回、紀久屋ラジオ出演情報】
RSKラジオ「表町LIVE!あも〜れ!マッタリーノ!」
2018年7月24日(火) 15:30〜15:40(約10分間)
次回もぜひ、聴いてみてくださいね!
着物はその季節、その瞬間をより楽しみ惜しみ、その気持ちを表現するようなお召し物。
四季に思いを巡らせてコーディネートをするその心は、
なんだか短歌や俳句を詠むのと同じような感覚なのではないかなと思いました。
特に、装いがたくさん変化する梅雨から秋までのこの時期は、
素材・模様・色などいつも以上に細かなところで季節を表現するので、
難しいながらも着物をより楽しめる機会なのではないでしょうか。
コーディネートなど、着物の装いで分からないことがあれば
お気軽に紀久屋までお立ち寄りくださいませ。
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