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無料きもの着付教室|岡山・倉敷・津山・四万十市・高知の着物専門店、紀久屋

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紀久屋スタッフブログ

興味をもったきっかけ
2019年03月29日
皆様は、着物の魅力をどんな時に感じますか?

先日、友人と出かけた際、街で着物姿の方を見かけて「素敵だね」なんて話をしました。
そういう話をすることはその日が初めてではなく、思い返してみれば、結構見かけるたびにしているように思います。
そして、それはその友人に限りません。

また、着付け教室の生徒さんや紀久屋に来てくださるお客様とお話をしていると、
「着物を着る機会はなかなかないけれど、着ている人を見かけるとやっぱりいいな、素敵だなって、思わず目で追っちゃいます」なんて話をよく聞きます。

どうしてこんなにも私たちは着物に魅力に感じるのでしょう…

何が素敵かと改めて考えてみると、まず、その凛とした姿でしょうか。
時には、流れる時間でも違うのではないかと思ってしまうほど、周りの空気まで変えているように感じることもあります。
そして、それを感じているのは見ている側だけでなく、着物を着ている方自身、自分の中でいつもと違う雰囲気や気持ちになっていることを感じているのではないかなと。

そう思うのは、着物が“特別なものだから”だけなのかと考えると、それだけでもないと思うのです。
どうして自分は着物に関わる仕事に就いたのか…
私事で大変恐縮ではありますが、そんなことを掘り下げて考えてみると着物の魅力がみえてくるかもしれない!と
今回は自分が着物に興味をもったきっかけを少し思い出してみました。


思い返してみると、昔から、テレビで芸能人が着物や振袖を着ている姿を見て、素敵だなとは思っていました。
でも、かといって着物が着たい!とまで思ったことはなく、もちろん知識なども全くないような感じでした。
幼い頃に祖母や母が着物を着ているところを見たこともなかったので、私にとって“着物”はどちらかといえば遠い存在だったかもしれません。
ただ唯一覚えているのは、夏祭りに浴衣を着ることにはすごく憧れていたような…でも、本当にそのくらいの興味だけだったように思います。

そんな私が、着物に惹かれるようになったのは、学生の頃に祖母の家にある母の桐たんすの中を見せてもらった時のこと…
そもそも、たんすを見ることになったのは、卒業式に袴を履くことに決めた際、母が自分の着物を着てみないかと提案してくれたのが始まりでした。
母が着物を持っていたことすら知らなかった私は、母からそんな提案をされるとも思わず、その時点で驚いていたのですが、…たんすを開けてさらにびっくり!!
それはまさに秘密の宝箱でも開けたかのような、素敵な着物がいろいろと入っていたのです。

母が袴に合わせるのにどうかなと見せてくれた小紋は、黒地に白やサーモンピンク、オリーブグリーンで可愛らしい小花があしらわれているもの。
私はその色柄を一目で気に入り、卒業式で着る着物はそれにする!と即決しました。

その小紋、実は母のお気に入りだったようで、
それこそ母が私くらいの頃、お正月に着ようとしていたら「お正月のおめでたいときに黒い着物なんて…」と祖母に言われたようですが、それでもそのまま着たんだそう。
それくらい、母はその着物を気に入っていたのでしょうね。
そして、そんなエピソードも今やいい思い出の一つ。
初めて聞いたその話は、なんだか母の歴史に少し触れられた気がして嬉しくなりました。
案外、自分の親の小さい頃の話って聞く機会がないものですね。

母の桐たんすの中を見せてもらったその日は、他にもいろいろな着物を見ました。
ピンクや紺、黄色のチェック柄(格子柄)のものや少し大柄のチューリップ模様のウールアンサンブルなど、本当にかわいい柄や色づかいのものばかり。
「とってもかわいい!」とその日私は終始はしゃいでいました。
ちょっとレトロな雰囲気の着物たちは、私にとって新鮮であり、かつ、本当に心からかわいいと思いました。

漠然としたイメージで、着物は落ち着いた色味で、綺麗めなものばかりだと思い込んでいた私にとって、
そんなレトロでポップな雰囲気の着物もあるのだと発見した日でもあります。
そして、そんな着物を母が持っていたことに本当に驚きました。
でも私にとっては、そこで着物へのイメージがガラッと変わり、すごく身近に感じたのを覚えています。

どの着物も、母が若い時に誂えてもらったものばかりなので、今の母が着るには少し華やかなものかもしれませんが、
自分が友達とのお出かけなどに着て行ったら、粋でおしゃれだななんて妄想してしまうくらい、私も母の着物を気に入っていました。
こうなると実際に着てみたくなって、その日一番気に入ったチューリップ模様のウールアンサンブルは
その年の冬、友人と後楽園の幻想庭園を観に行く時に着せてもらいました。

何事にも流行があり、そのもののあり方が常に変化するような時代で、あまりないとはいえ、もちろん着物にも多少流行があります。
地色や柄いき、さらには仕立て方、着方など…。
そんな中で、世代を越えて新鮮に思えたり、素敵に映るのは、もはや流行にとどまらない力が着物にはあるのではないかなと。
まさに、それこそ着物の魅力なのではないでしょうか。

そしてもう一つ、その着物にはきっとそれを誂えた時の思い出や想いがつまっているもの。
それだけ人の心に残る“着るもの”は着物以外にあるのでしょうか。

私が袴に合わせて着せてもらった小紋は、もちろん私も気に入って着たわけですが、ただ“気に入った”だけではないと思うのです。
親にせっかく誂えてもらった自分のお気に入りの着物を自分の娘も着てくれたら、きっと誂えてくれた父や母、祖父母まで、みんな喜んでくれる…
そんな母の気持ちも感じて、その気持ちが嬉しくて、余計その着物を着ようと思いました。
着物は、安いものでもないし、着るのは大変、お手入れも手間がかかる…
そんなデメリットをよく言われますが、でも、では持っている方や受け継いだ方が雑に扱っているかといえば、
みなさんどこかでその着物のことを気にして、どなたも大切に扱っていらっしゃるように思います。
それは洋服ではなかなかないこと。これも、着物の魅力の一つだと感じました。
着物とともに、そんな想いや気持ちまで受け継いでいきたいですね。


私が思う着物の魅力をつらつらと書き進めてしまいましたが、皆さんはどう思いますか?
もしかしたら理由なんかないかもしれませんし、そんな深く考える必要もないかもしれません。
なぜか惹かれる、着物姿の人をなぜか目で追ってしまう、素敵だと感じる…
その気持ちだけで十分かもしれませんね。

実際、着付け教室の生徒さんに「なぜ(着付け教室に)参加しようと思ったんですか?」と質問してみると、
多くの方が「着られるようになったら素敵だなと思って」と話してくださいます。
着付け教室を始める理由としても、着物に興味を持った理由としても、それで十分。
始めたいと思ったその心が、何よりも一番大切にすべきことだと思います。

この春、紀久屋(きくや)の無料着付け教室で着物をはじめてみませんか?
初心者の方、何度か習ったことのある方、どんな方でも大歓迎。
まずは着付け教室の雰囲気を知るために、見学・体験でもいいですし、早速参加申し込みでももちろん大丈夫です。
ご自身にあう方法で着物と関わってみていただければと思います。

紀久屋(きくや)の無料着付け教室についてはコチラ
見学・体験・参加のお申し込みはコチラ

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