紀久屋スタッフブログ
2019年01月03日
新年あけましておめでとうございます!
昨年は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年も、紀久屋をどうぞよろしくお願いいたします。
皆様は、どんな年末年始をお過ごしですか?
年末の慌ただしさ、家でのんびりと今年一年を振り返る時間。
そして、年が明けたときのひんやりと清々しい空気。
年末年始は、年を重ねるにつれてだんだんと特別なものになってきているように感じます。
特にこの年末年始は「平成最後の〜」であり、より一層考え深く思われた方も多いかもしれません。
そうはいっても、やはり大掃除にお正月の準備、年が明ければ挨拶回りに初詣、初売りなど、
実はいつも以上に忙しかったりするんですけどね。
何故なんでしょうか、「年が明ける」というだけで気持ちがずいぶん違う気がします。
去年の反省をいかしつつ、新しい気持ちで前へ進もうという気持ちにさせてくれますよね。
そんな日本の「お正月」の由来をご存じですか?
お正月というのは、本来、その年の豊穣(ほうじょう)を司る歳神様(としがみさま)をお迎えする行事であり、1月の別名だったのです。
今では、1月1日から1月3日までを三が日、1月7日までを松の内、あるいは松七日と呼び、
この期間を「正月」と言っていますが、もともとは「正月」=「1月」でした。
お正月は歳神様をお迎えする行事と言いましたが、
そもそも歳神様とは、1年の初めにやってきて、その年の作物が豊かに実るように、
また、家族みんなが元気で暮らせる約束をしてくれる神様です。
お正月に門松やしめ飾り、鏡餅を飾ったりするのは、すべてこの歳神様を心から歓迎するための準備なのですよ。
また、お正月は日本の行事の中で最も古くから存在するものだそうで、
仏教が伝来した6世紀半ばより前に存在していたと言われています。
しかし、その起源はまだ詳しく分かっていません。
ただ、「お盆」の半年後にやってくるお正月は、本来お盆と同じく「先祖をお祀りする行事」だったようで、
日本人にとってとても大切な行事であることは今でも変わりませんね。
そして、お正月のイベントとして関わる方も多い「お年玉」!
毎年お年玉の相場がニュースで出たりと、この時期の話題の一つになっています。
お正月同様、お年玉にも起源があるのでその話も少し。
そもそも、お年玉とは歳神様の心霊を意味しています。
元来、年始には心霊を授かって新たな生命力を得る儀式を行い、
その神様からもらった魂を、目上の者が目下の者に分け与えるのが本来のお年玉でした。
例えば家長から家族へ、店の主人から使用人へ渡したりしていたりなど。
現在のお年玉はお金が主流ですが、もともとはお餅…!?
先ほどお年玉とは歳神様の魂だと言いましたが、お餅は「魂」を象徴するものと言われていました。
こう聞くと少し大げさに感じるかもしれませんが、お餅は生きる力や気力を意味するものと思うと少しわかりやすいかもしれません。
お正月、歳神様が来られる時に、新年の魂を分けていただく、つまり、毎年一年分の力を授かると考えられていたのです。
毎年魂を分けていただくということは、その数を数えれば年齢になります。
そこで、誕生時には魂があるから生まれたときは1歳と考え、その後は元旦がくるたびにみんな一斉に年をとる「数え年」だったわけです。
では、どうやって歳神様から魂を分けていただくのかと言うと、
鏡餅が歳神様の依り代であるように、家にいらした歳神様は鏡餅同様に餅玉に依りつきます。
すると、餅玉には歳神様の「御魂(みたま)」が宿り、この年神様の御魂が宿った餅玉が、その年の魂となる「年魂」。
そして、年魂をあらわす餅玉を、家長が家族に「御年魂」「御年玉」として分け与えた…これがお年玉の起源なのです!
この餅玉を食べるための料理が「お雑煮」で、餅を食べることで体に魂を取り込みました。
そのため、お雑煮には必ず餅が入っており、お雑煮を食べないと正月を迎えた気がしないという感覚も間違っていないのです。
お年玉がいつから始まったのかは諸説ありますが、江戸時代には庶民にも浸透していたといわれ、
また、お餅だけではなく品物やお金を渡すこともあり、こうした年始の贈り物を「お年玉」と称するようになりました。
お年玉の風習は明治、大正、昭和と受け継がれていきましたが、
昭和30年代後半の高度経済成長期ごろから、都市部を中心にお金が主流になっていき、
贈る相手ももっぱら子どもになったと言われています。
子どもの頃はお餅がお年玉だったという方もいらっしゃるかもしれませんね。
お餅からお金に変わったとはいえ、起源を知ると、お年玉を渡す気持ちも少し変わる気がします。
今やお年玉にも格差が起き、問題となっていることもありますが、
こういうお話をお孫さんやお子さんに伝えていくこともお年玉の一つになるのではないでしょうか。
お正月の準備もそうですが、年中行事の準備はもう習慣化してきていて、
お店に並びはじめてからそろそろだな、なんて思って準備してしまいがちです。
そんな中、こうやって由来を知ることで、やらなくてはならないこととしてするのではなく、準備の心持ちも変わってくるように思います。
今年は、より物事の意味や始まりを意識していきたいですね、と少し自分の目標を思いつつ…
紀久屋は、着物をより身近に感じて、皆様と着物をつないでいけるように精進してまいりますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします!
昨年は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年も、紀久屋をどうぞよろしくお願いいたします。
皆様は、どんな年末年始をお過ごしですか?
年末の慌ただしさ、家でのんびりと今年一年を振り返る時間。
そして、年が明けたときのひんやりと清々しい空気。
年末年始は、年を重ねるにつれてだんだんと特別なものになってきているように感じます。
特にこの年末年始は「平成最後の〜」であり、より一層考え深く思われた方も多いかもしれません。
そうはいっても、やはり大掃除にお正月の準備、年が明ければ挨拶回りに初詣、初売りなど、
実はいつも以上に忙しかったりするんですけどね。
何故なんでしょうか、「年が明ける」というだけで気持ちがずいぶん違う気がします。
去年の反省をいかしつつ、新しい気持ちで前へ進もうという気持ちにさせてくれますよね。
そんな日本の「お正月」の由来をご存じですか?
お正月というのは、本来、その年の豊穣(ほうじょう)を司る歳神様(としがみさま)をお迎えする行事であり、1月の別名だったのです。
今では、1月1日から1月3日までを三が日、1月7日までを松の内、あるいは松七日と呼び、
この期間を「正月」と言っていますが、もともとは「正月」=「1月」でした。
お正月は歳神様をお迎えする行事と言いましたが、
そもそも歳神様とは、1年の初めにやってきて、その年の作物が豊かに実るように、
また、家族みんなが元気で暮らせる約束をしてくれる神様です。
お正月に門松やしめ飾り、鏡餅を飾ったりするのは、すべてこの歳神様を心から歓迎するための準備なのですよ。
また、お正月は日本の行事の中で最も古くから存在するものだそうで、
仏教が伝来した6世紀半ばより前に存在していたと言われています。
しかし、その起源はまだ詳しく分かっていません。
ただ、「お盆」の半年後にやってくるお正月は、本来お盆と同じく「先祖をお祀りする行事」だったようで、
日本人にとってとても大切な行事であることは今でも変わりませんね。
そして、お正月のイベントとして関わる方も多い「お年玉」!
毎年お年玉の相場がニュースで出たりと、この時期の話題の一つになっています。
お正月同様、お年玉にも起源があるのでその話も少し。
そもそも、お年玉とは歳神様の心霊を意味しています。
元来、年始には心霊を授かって新たな生命力を得る儀式を行い、
その神様からもらった魂を、目上の者が目下の者に分け与えるのが本来のお年玉でした。
例えば家長から家族へ、店の主人から使用人へ渡したりしていたりなど。
現在のお年玉はお金が主流ですが、もともとはお餅…!?
先ほどお年玉とは歳神様の魂だと言いましたが、お餅は「魂」を象徴するものと言われていました。
こう聞くと少し大げさに感じるかもしれませんが、お餅は生きる力や気力を意味するものと思うと少しわかりやすいかもしれません。
お正月、歳神様が来られる時に、新年の魂を分けていただく、つまり、毎年一年分の力を授かると考えられていたのです。
毎年魂を分けていただくということは、その数を数えれば年齢になります。
そこで、誕生時には魂があるから生まれたときは1歳と考え、その後は元旦がくるたびにみんな一斉に年をとる「数え年」だったわけです。
では、どうやって歳神様から魂を分けていただくのかと言うと、
鏡餅が歳神様の依り代であるように、家にいらした歳神様は鏡餅同様に餅玉に依りつきます。
すると、餅玉には歳神様の「御魂(みたま)」が宿り、この年神様の御魂が宿った餅玉が、その年の魂となる「年魂」。
そして、年魂をあらわす餅玉を、家長が家族に「御年魂」「御年玉」として分け与えた…これがお年玉の起源なのです!
この餅玉を食べるための料理が「お雑煮」で、餅を食べることで体に魂を取り込みました。
そのため、お雑煮には必ず餅が入っており、お雑煮を食べないと正月を迎えた気がしないという感覚も間違っていないのです。
お年玉がいつから始まったのかは諸説ありますが、江戸時代には庶民にも浸透していたといわれ、
また、お餅だけではなく品物やお金を渡すこともあり、こうした年始の贈り物を「お年玉」と称するようになりました。
お年玉の風習は明治、大正、昭和と受け継がれていきましたが、
昭和30年代後半の高度経済成長期ごろから、都市部を中心にお金が主流になっていき、
贈る相手ももっぱら子どもになったと言われています。
子どもの頃はお餅がお年玉だったという方もいらっしゃるかもしれませんね。
お餅からお金に変わったとはいえ、起源を知ると、お年玉を渡す気持ちも少し変わる気がします。
今やお年玉にも格差が起き、問題となっていることもありますが、
こういうお話をお孫さんやお子さんに伝えていくこともお年玉の一つになるのではないでしょうか。
お正月の準備もそうですが、年中行事の準備はもう習慣化してきていて、
お店に並びはじめてからそろそろだな、なんて思って準備してしまいがちです。
そんな中、こうやって由来を知ることで、やらなくてはならないこととしてするのではなく、準備の心持ちも変わってくるように思います。
今年は、より物事の意味や始まりを意識していきたいですね、と少し自分の目標を思いつつ…
紀久屋は、着物をより身近に感じて、皆様と着物をつないでいけるように精進してまいりますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします!