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無料きもの着付教室|岡山・倉敷・津山・四万十市・高知の着物専門店、紀久屋

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紀久屋スタッフブログ

逃げてゆくな、二月!
2018年02月04日
なんだかお久しぶりの気分です。お元気にされていますか?
「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」とはよく言われたもので、
この間新年の挨拶をしたような気もしますが、もう2月なのですね。

ぱらぱらと雪の降る日が続いていましたが、少しは落ちつきましたでしょうか?
雪の多いところでは、融雪剤が入荷した途端売り切れるところもあるそうですが、
岡山は例年通りの「寒い2月」に戻りました。

ところで、昨日は節分でしたね。
南南東に向かって恵方巻を丸かじりしたり、豆まきをされた方も多いのではないでしょうか。
そもそも節分とは、文字通り「季節の分かれ目」のことを言います。
もともとは、立春・立夏・立秋・立冬の四季の分かれ目の前日を意味する言葉だそうで、
その中でも立春の前日が「節分」と大きくとりだたされているのは
立春が一年で一番初めに訪れる節目であり、 新たな年の始まりと考えられたからだと言われています。

煎った大豆をまいて鬼を追い払い、厄を払う習慣は中国から伝わったもので、
平安時代の宮中では「追儺(ついな)」「追遣(おにやらい)」といって、
大晦日に行う年中行事のひとつでした。
民間で行われる節分の行事は、その宮中の行事が伝わったものです。
豆まきは節分の夜に一家の主人が「鬼は外、福は内」と唱えながら、豆を家の外、内に巻きます。
豆をまいて邪気を祓い、最後に自分の年の数よりひと粒多く食べて、
年齢をひとつ重ねる日でもありました。

節分でもうひとつ欠かせないのが、恵方巻。
しかし、その歴史はあまり古くなく、
恵方(その年の福徳を司る歳徳神(としとくじん)のいる方角)に向かって事を行えば何事も吉とされる
という言い伝えから、新しい年に縁起を担ぐ意味で行なったのが始まりという説もあります。
そして、その「恵方」が2018年は南南東だったのです。
私の中で「節分」といえば、豆まきと恵方巻きがセットになっていましたが、
その歴史や始まりは意外と違うものなのですね。

よくこの時期になると、恵方巻きの正しい食べ方が記事になっていたりします。
「一本丸々を、恵方に向かって黙って静かに食べきる」というのがいいと聞きましたが、
普段どおり切ったものを楽しむ人や、節分は毎年お家で手巻き寿司という人もいらっしゃいます。
「節分」の意図とは変わってきているのかもしれませんが、
そうやって楽しみつつ、形を変えながらも残っていくことがおもしろいなと。
 
私の家でも、昔ほど盛大ではありませんが、今でもささやかながら豆まきを行います。
邪念払うつもりで「鬼は外」、福がくることを願って「福は内」と。
ささやかにするわりには、子供の頃より随分と気持ちを込めてまいているような気がしますが…。

風習は、時代と共に、実際の意味や由来から外れてきていることもあると思います。
昔とはまた別の、
新たにその時代の人たちが想いを込めて自分たちなりに解釈をして続けていることを考えると、
風習が昔の人と今の私たちを繋いでいるような、そんな気持ちになりました。
なんだかロマンがありますね。

皆さんは、どんな節分を過ごされましたか?